大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)173 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

論旨一は、さきに東京高等裁判所の判決に対し上告した当時は、昭和二五年法律

一三八号「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」が施行さ

れていた当時であつて、原審で主張したさきの東京高等裁判所の判決の判断遺脱を

上告理由として主張できなかつたのであるから、民訴四二〇条一項但書の場合にあ

たらないのにかかわらず、原判決は、再審原告は原告主張のようなかしを知つてい

て上京にさいしてこれを主張しなかつたと認めるを相当とすると判断したのは、判

例に反し且つ訴訟手続違背があるというに帰する。しかし、右法律一三八号、は最

高裁判所が法令の解釈に関する重要な主張を含むと認めるものについて調査すれば

足りるというに過ぎないものであつて、上告理由を制限したものではなく、従つて、

上告人は、所論の判断遺脱を上告理由として主張できたのである。所論引用の判例

は、上告審判決に対する再審の訴についての判例で、本件に適切でない。されば、

原判決の所論判断は、正当であつて、論旨は、採るをえない。

すでに、論旨一の採るべからざる以上、本件再審の訴は不適法というべく、従つ

て、論旨二は、原判決に影響を及ぼさない事項に関するもので、採るを得ない。

同第二点、第三点について。

論旨は、原判決に対する不服理由と認められないから、上告適法の理由として採

ることができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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